DON'T BE COOLISH!!

訳すなら「カッコをつけるな!」ぐらいの意味で

見る欲望に火はつくか?(2019/06/24)

◎リビングのテレビと、寝室兼書斎の卓上にあるPCのモニターは向かい合っている。基本的にPCで何かをしてる時は、テレビは音しか聞こえてこない。

そうした位置関係上、テレビを観る時はPCのもとを去り、観終わるとPCへと帰ってくるという往還の関係がアパートの中で息づいているのだ。

◎たまさか中盤からつけたザ・シネマの「未知との遭遇」から戻ってこれず、結局最後まで観る羽目に陥る。心底この映画に免疫がない。昔のように感情と涙腺が直結していたならば、間違いなく泣いている。

一度それを見てしまったら、それまでそれを見ていなかった自分は跡形もなく消え去り、ただそれを見た自分を生きるよりほかにないという、その掟が人物を“未知を追う”運動に駆り立てるさまが心地よい。クライマックスはただ端的にその「見る」ことの共有で、研究者も闖入者も関係なく、居合わせた人々で一緒に見るっていう。そんな作品を、映画館で不特定多数と寄り集まって観たりなんかしたら……と思うと、その人たちが羨ましくてしょうがない。……えっ、今年で最後の「午前十時の映画祭」でやってた??……どうしてその時観に行かなかったのさ!ぼくのグズ!ノロマ!

◎数日前から、Youtubeで海外の所謂ビデオエッセイというのを摘まんで、自分の映画消費欲に発破をかけている。そのきっかけにしてぼくのお気に入りは、某氏のツイートで紹介されたEvery Frame a Paintingというチャンネル。3年ほど前に更新停止となったようでたいへん残念ではあるが、いろいろ見てみたチャンネルの中ではいちばん、ぼくの好きな演出論や細部へのいざないという要素が強いように思う。とはいいつつ、一番このシリーズを漁ってて驚いたのは、事実上の映画音楽の使い回し(その元の音楽を臨時的なイメージ曲として制作時に設定しているゆえによく起こることらしい)がハリウッドで横行しているという話だった。

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うーむ、ぼくはMCUのよき観客ではないにしろ、たしかにMCU作品群の音楽はあまり強い印象を受けないように思う。かの「BTTF」「デルタフォース」の才人シルベストリによる「アベンジャーズ」のテーマでさえ“テーテーテテー”の部分しか覚えてなくて、前後の旋律がなんとも。